吉岡里帆演じる元デザイナーのアイスクリーム屋と、モトーラ世里奈演じる客の小説家。
松本まりかの銭湯LOVEのキャリアウーマンと、生き別れの父を探す姪の南琴奈。
東京に暮らす二組の女性たちの物語が、並行して語られる。
決め込まれたスタンダードの画面が象徴するように、全てがキッチリとデザインされた広告的手法で作られた作品。
全編に渡ってリズミカルなテリングが心地よい。
しかし物語は表層的で、キャラクターの内面には切り込んでいかない。
映画と言うより長い広告、あるいはPVを観たような読後感。
でもこれはこれでいいと思う。
企画性を含めて、デザインの論理で映画を構築したらどうなるか？というイシューに挑戦した作品だと思うし、独特の魅力のある映画にはなっている。
絡み合わない二つの物語にはある仕掛けがあって、なるほど収束点までデザインされている訳だ。
詩羽演じるアイスクリーム屋のロックなバイト高校生が、いいアクセントになっている。
なかなか挑戦的な作品で、片桐はいりの服のセンスが濃いw
