フランスにおける移民問題と料理。ポジティブとネガティブと、相反する要素を、ウィットに富んだ切り口でブレンドした良作。
1番のテーマは、厨房では、宗教も国籍も人種も性別も関係ない、ということ。
もっというと「食」というのは、どんな人間でも生きていくのに不可欠な共通の営みで、それゆえに様々な背景の人々を繋ぐ役割を果たしてくれる。「美味しい」は正義。その美味しいを一緒に作り上げるプロセスは、もっともっと正義。
最後まで重くなりすぎることなく、あくまでこの映画流のやり方で、問題提起をする展開が本当に良かった。