幽斎

監禁救命士の幽斎のレビュー・感想・評価

監禁救命士(2016年製作の映画)
3.0
C級スリラー(ホラー)をレビューする、Scavengerシリーズ第20界。原題「Paramedics」sが付いてるのがクセモノで救急隊員。Paramedicだと救急救命士。日本人なら同じと思うが、違うんだなコレが(笑)。AmazonPrimeVideoで0円鑑賞。

アメリカでは映画の様に直ぐ911コールしない。私は以前カリフォルニア州で働いた事が有るが、レビュー時点の円相場で、全額実費として救急車利用基本料2,700.95$、約36万5000円!。1㏕毎に65.29ドル、約8900円追加。酸素処置料226.40ドル、約3万600円。アメリカは広いので30k走るのが当たり前として、1回でザッと60万円掛かる計算。最近は安いUberで行く人も多いが、皆さん旅行保険はマストです。

劇場公開されず配信で「BODIES」タイトルを改めたが、謎のホラー映画を連発するGreenlight制作。登場人物も実質3人、ロケーションがコンクリート打ちっ放し、「SAW」顔負けの殺風景。Rodney Wilson監督はC級俳優で自分で資金を貯めて作品をポツポツ制作。因みに最後のデリバリー役で出演。序盤は良いんでよ、割と。相変わらずFilmarksのあらすしがイラン事まで書いてるが、救命士の振りをして人浚い、内臓を抜き取り売り捌く殺人兄弟。超低予算でも内臓プルプル、マニアの方は一見の価値アリ。

麻酔せずに臓器を切り刻まれるシーンを、詳らかに映像で見せられたのは、私の数少ないホラー映画の記憶の中でも意外と少ない。描写が不謹慎だとクレームが入り、タイトルを「BODIES」変えた訳だが、ゴア描写「命」と言うマニアには満足して頂けるのでは?。深夜にひっそり放送される低予算映画としては頑張ってるが、Amazonも2016年と古い作品を平気でよく流してるなと感心し切り。

「Great Gore, decent acting, great story」「Compelling three-act horror.」「Enjoyable film which is not what it seemed upon reading the synopsis」アメリカのレビューが謎の高評価でソンな馬鹿なと思ったら制作スタッフの自作自演が発覚!「Any good review was written by cast, crew, or their family」御尤もです(笑)。

女性を監禁して性暴力と言う第2ステージも用意されるが、不快な性的暴行に些かゲンナリしたが、足首をポキッと折って脱出不能にするとか、「SAW」の様にサスペンスを高める為なら問題ないが、本作は作品自体が酸素不足で途中で息切れして97分が致命的に長過ぎる。演出のテンポが悪く、スタートダッシュは成功も、アイデアが尽きて会話劇で尺を稼ぐのは、見てる此方も酸素不足で意識を失うレベル。コレが60分ならスカベンジャーでなく、B級ホラーとして推薦できるが、監督が描きたい事を台詞で丁寧に語り過ぎたと前向きに捉えたい。ラストのオチはスッキリ爽やか、後味も大変宜しゅうございました(笑)。

ゴア映画マニアのハートを満たすクオリティは割と評価出来るので、暇潰しに為るかも。
幽斎

幽斎