勝手にソウル・サーファーのような映画を想像していました。
今作が大人たちに手をゴテゴテに加えられたフィクションだと仮定してレビュします。実際に達成された偉業と本人の努力を決して否定批判するつもりはありません。映画というフィクションに対しての毒になります！
海に単独で帆走する映画ですと、ヴァンデグローブを題材にしたフランス映画 ターニング・タイド が面白かったと記憶しています。が、うーんなんでしょう、今作は恵まれたあまちゃんの話に見えてしまいなりませんでした。
ソウル・サーファーのような絶望的な挫折（事故）からの、文字通り血が滲む努力あっての成功として描かれるわけでもなく、ターニング・タイドのように牙を向く海が表現されていたわけでもない。
航海前、航海中も恵まれたサポートに、トレーニングシーンなどの努力を見せるのではなく、代わりに温かい家族との団らんを回想で見せてくるあたりが、ボクが想像していたテーマとは大きく異なっていました。
だいたいの映画は、実際のできごとに脚色してよりドラマチックに魅せるのに対して、今作からは厳しさや過酷さは伝わってこなかった。現実での航海は非常に困難極まる偉業なのに…
人生は過酷よ なんて大真面目にブログに投稿してしまう10代というあたりがソフティだな、と感じてしまう悪い悪い大人なのでした。the dutchman sails as its captain commands!!
