鬼才ブランドン・クローネンバーグ監督の長編第3作。
ストーリーは、
売れない小説家が主人公。奥さんはお金持ちのご令嬢。
作品制作の刺激も兼ねて、とある海外リゾートに旅行中、思いがけず罪を犯してしまい、死刑判決。
しかし、この国ではお金を出せば自分のクローンを作成でき、クローンが身代わりに刑を受けてくれることで本人は免罪される制度があった…。と、いう感じ。
アレクサンダー・スカルスガルドが作家ジェームズを演じており、「X エックス」「Pearl パール」のミア・ゴスも出演しています。
お父さんの映画よりも数段と解り易いので、助かります。
とはいえ、普通ではありません。
お金持ちは何をしてもお金払って免罪という、富裕層の批判的映画の要素と、
クローンとはいえ記憶も意識も全く同じである《自分》を死刑にさせてしまう倫理観を考えさせる要素があります。
とにかく自業自得なんですが、主人公の小説家が酷い目に遭います。
エロい、グロい描写もあります。
ギャグ要素もあります。
そんな映画です。
途中では安易なシーンや無駄なシーンと感じる所があったり、ミア・ゴスの無駄遣いな感じもするなぁと思っていたら…
終盤での展開で、ブランドン・クローネンバーグの苦悩と思われる演出(教養の無い素人の個人的な解釈です)があり、素直な告白に好印象。
ブランドン・クローネンバーグを応援したくなりました。
この作品は好き嫌いあると思いますが、個人的には好きです。
勝手にジェームズの駄目さを自分に重ねて共感したりなんかして…
ミア・ゴスも全体通して頑張ってました。
が、やっぱり少し勿体無いかなぁ。
さっき「MaXXXine マキシーン」の予告観ました。
めちゃ楽しみです。