ホーガン

インフィニティ・プールのホーガンのネタバレレビュー・内容・結末

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

旅の恥は掻き捨てミア・ゴス劇場。

デヴィッド・クローネンバーグの息子であるブランドン・クローネンバーグの新作。これまでも独特の世界観を構築しその世界で起きるであろう出来事をクローズアップして描いて来たが、本作もその延長線上にある。テーマ性やフェティズムを擽る性的な表現も父親譲りだなぁ。

本作は、簡単に言えば観光客がお金を積みさえすれば何の罪を犯しても良い世界。さて、そんな世界でお金持ちたちは何をするのかをシミュレートしている。そのシミュレーションにあまり驚きはないが、ミア・ゴスの存在感とフェティッシュで変態的なキメセクシーンがアクセントとなった傑作だ。「パール」とは違ったサイコパスなミア・ゴスが見られ、人をコントロールしようとするときの眉毛の無い丸い目は、一瞬、アンソニー・ホプキンスが演じるレクター博士かと思うほどに強烈。

ラストのリゾートから空港に向かうバスのシーンも好きだなぁ。あれだけ暴虐の限りを尽くしたミア・ゴスが、家に帰ったら壁紙の張り替えしますってw サイコパスでは無くて、完全にこのリゾートの魔力に取り憑かれていたってことなんだろうね。そしてアレクサンダー・スカルスガルドは家に帰って妻の尻に引かれるのを悩むの図w 二人ともこれまでやっていたことと現実とのギャップがブラックユーモアですな。
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