インフィニティ・プール:
外縁を水中に沈め(縁に水を纏わせ)、奥の風景と連続しているかのように魅せる高級プール。
こちらのクローネンバーグ監督作、初挑戦。強烈でした…汗
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続編アイディアの湧かない作家が、訪れたリゾート地で奇跡の「ような」出会いを通じ、再生していくお話!…語弊あり??w
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この前ニュースで、「スナック体験」なる言葉を耳にした。世はレトロブームだそうで、場末な具合が味な気もするスナックが、活気付いているのだとか…
では果たして、体感する場を体験するとき、そこでは、一体何をしたことになるのだろう?
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他にも、有名なお寺さんを訪れたら、そこら中に経路の矢印が貼られて、慣れた口調でお坊さん?がガイドをしていたり、
乱立するごはん屋さんが、我こそは元祖〜と名乗りをあげながら、お客さんを取り合っていたり…
こうした分かりやすくパッケージ化された体験は、旅先でしばしば目にする。悲しいけれど、スタンプラリーのページを埋めていくかのように、次々上っ面を「乱暴に消費」してしまう。
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本作の舞台となるリゾート地は、施設とそれ以外のエリアが、無骨なフェンスによって、保安上の理由で仕切られている。
フェンスの中のセレブたちは、召喚の祭や仮面の説明に満足気で、同時に島の住人たちを同じ人とも思っていない。どちらが檻の中の獣だろうか…
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1つの「嘘」が作品世界に仕組まれて、「人」の理が崩れた。
醜い、魅力的な仮面をかぶった人々は、サイケデリックな世界に身を委ね、底知れない残酷な本性を解放しながら、いつしか仮面と同期する。
繰り返される死と暴力の思考実験、前提にあるのは、資本主義的な特権意識。
ノーリスクで再生だなんてふざけている。空虚なリビングデッドたちめ!ゴーストダビングには限界があるんだぞw
※攻殻機動隊S.A.C
どこまでも自分本位な彼らは、簡単に仮面を脱ぎ去り、日常に戻れてしまった。主人公だけは、自分を見失ったようだったけれど…
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だがふと我に帰る。程度の差こそあれ、現代社会では、仙人でも目指さない限り、みなどこかで無自覚な消費の枠組みに当てはまってしまうのか…
業が深い映画だなーと思った。
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・太い音と、ぐらぐらに揺れる境界線の画でで、とても不穏な気持ちにさせられた…
・ミア・ゴスが輝いていた。狂って虚ろな眼差しがサイコーw
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・ルック1.0中にいる錯覚に陥る。アナログな画のパワーを感じた。
・シナリオ0.5
・役者1.0
・深度1.0