ずが

インフィニティ・プールのずがのネタバレレビュー・内容・結末

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

お父さんの方の作品は好きなのでよく見るけど息子さんの方は何気初鑑賞となった。長編三作目という事ですがデヴィッド・クローネンバーグ味はありつつも1人の監督としても確立している監督と感じた。いつの時代もこんな映画を定期的に提供してくれるクローネんバーグ親子には感謝です。

主演は誰かに似てるな〜と思ってたら途中でステラン・スカルガルドさんの息子だと気づいてお父さんの方は全裸で走り回ってるイメージなので息子さんの方が今作で脱がさた時は少し笑いそうになったけど作中はいい演技でした。

そして忘れてはならないのがミア・ゴスで彼女が登場した瞬間一気に映画自体が締まるし、既にXやパールで証明され尽くされているが当然演技力もとんでもない。この映画は彼女の魅力で成り立っていると言っても過言ではない。監督の創る世界観とマッチして相性のいい女優だと感じた。

島の設定は金さえ払えば大概の事は許され、死刑すらもクローンで回避できるというぶっ飛び設定。そのシステムのせいで金払えば何やっても許される事になって何やってもokになってるのが法律が完全に崩壊しててうけた。どこかで似た設定を見た気がしたら数年前にプレイした『SOMA』というPCゲームのストーリーがそんな感じだった。クローンは作られた時点から人格が分岐するという感じでクローン側は自分がクローンである自覚がなく「あれ?クローン作ったのになんで俺死ぬんや!」的な感じで死んでいく。この映画ではクローン側の心情は全て排除されていたがクローンが処刑されるまでの心情まで描かれていたら精神をさらに抉ってくる映画になっていたと思う。ただ何時間もやるゲームじゃないしこの位シンプルな方が尺的にも丁度いいのだと思う。メダルを入手して1人負傷した後、次のカットでは全員捕まっているのがシュールで面白い編集だったし、尺も短くできるしディレクターの努力が感じられた。
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