ジョウ

インフィニティ・プールのジョウのネタバレレビュー・内容・結末

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

変態映画の巨匠デヴィッドグローネンバーグの息子ブランドンの作品。
彼の作品はこれが初鑑賞。
18Rだったのでどんなものが映されるのかと身構えたがまあエロが強めなのか
タイトルのインフィニティプールは名前は出てはくるがクローンとは特に関係ない。
ブランドンの記事を少し読んでみたが人の持つ善性ならぬ獣性への関心を語っていた。あとは罪の意識、罪悪感といったところか。
それにしては金持ちの趣味の悪い娯楽という側面が強すぎて哲学的な、概念的な側面が隠れたという気がする。




ラスト島から出ると皆普通の暮らしへと戻っていくという静かだが不気味なラスト。
主人公は島に残る。
もしかしたら一番その快楽を知ったのは主人公かもしれない。
そして狂気的な新たな自分として生き始めるのかと思わせるラスト。それを示すかのようにクローンの自分を殺し、赤ん坊の遊戯を演じて再誕生を示しているようだ。

この映画に出てくる金持ちたちはもしかしたら助けを乞い、罪に苛まれながら殺されていく(一般的には普通とされている人の姿の)自分を見て快楽を得ているサド的な、背徳的な快楽を求めているのではないかと思っている。
ジョウ

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