このレビューはネタバレを含みます
初のブランドンクローネンバーグ作品。
めちゃくちゃ良かった。
記憶があり罪悪感をも感じる自分自身のクローンを殺せば無罪になるという設定。自分がオリジナルかクローンか分からなくなる展開かと思いきや…。
金さえ払えば無罪になる、つまり金さえ払えば何をしても良いとなってからがエグい。金持ち達は、自分のやりたい様にすきかってし、自分のクローンが殺されるのもショーとしてみていた。
クローンとはいえ自分の処刑を見るのはなかなかキツイと思う。
ドラッグによるトリップとクローン精製のシーンはとても印象に残りました。フラッシュの様に流れてくるあらゆる欲望。人間の内側にあるエグミを解放させるきっかけの様に思えた。
不気味な仮面のデザインも引き込まれた。
クローンとオリジナル、人間としての道徳心と欲望。彼らは、人間の姿をしているだけで別の生き物なのかもしれない。その境界は、人々には分からない。さながら、「インフィニティプール」のごとく。