オープニングから音楽が良い。
因みにエンドロールが無くて(!)曲名がわからなかったのでshazamで調べたが「結果なし」だった…
静かに流れる監禁映画だ。
暴れて泣き叫んだり懸命に脱出を試みるシーンも皆無なのだが不穏な雰囲気に目が離せない。
監禁状態が中途半端で隙はいたるところにあるのだがその緩さが不穏さを高めている(ような気がする)。
そういう緩さや中途半端さは"父"の行動にも現れている(そこは笑うところなのかも知れない)。
"父"が唱える妙な終末論は構築が甘くところどころ穴があり痛いところを質問されると不機嫌になり「今日はここまで」。
"姉"と"息子"が披露した演劇が理解不能(たぶん)で、でもなんか危険な感じがするから勢い良く雑巾で顔を拭くというよく解らない暴力に訴えたり。
その急展開のきっかけになる演劇「ケンタッキーへようこそ」には目が点になる。
内容は描かれずEW&F(古いか?)みたいなキラキラ衣装でダンスするなんじゃこりゃ的幻視シーン。
演劇は巧妙で示唆に富む危険さを孕むものだったのだろう。
描かれなかったその内容が気になってしょうがない。