Omizu

メークアップ・アーティストのOmizuのレビュー・感想・評価

3.9
【山形国際ドキュメンタリー映画祭2021 アジア千波万波奨励賞】
イランの作品で、夫の家業である羊の放牧と、妻の夢であるメークアップ・アーティストのための進学の間で揺れる女性を描いている。

とても胸が痛くなる作品であった。イランは保守的だという話は聞いていたが、夫があまりにも妻の話に応じないのをみて実感した。

妻も妻で考えが甘い気がするが、それ以上に男尊女卑の伝統が強すぎる。複数人の妻を迎えるのが当たり前、女性の社会進出に嫌みを言う男たち。彼らには彼らの考え方があるのだろうが、あまりに女性を軽視している。

解決が提示されるわけではない。その後どうなったのかが気になる。劇映画かと思うほど展開が面白い作品だった。
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