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新生ロシア1991のごーのレビュー・感想・評価

新生ロシア1991(2015年製作の映画)
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セルゲイ・ロズニツァのソ連崩壊時のレニングラード(現サンクトペテルブルク)の様子を撮ったドキュメンタリー。2015年公開。

テレビからはニュースではなく白鳥の湖が流れ、街では民衆がデモやストライキを起こし広場に溢れ、ラジオに耳を傾ける。
人々はもはや共産党にNOを叩きつけ、軍事クーデターをファシストと呼び反対する。
自由、民主化を求めているのだ。
現地の人々がファシズムを嫌悪する様を見て、プーチンがウクライナ侵攻の大義名分とした背景が垣間見えた。
そして今作にそのプーチンの若き日の姿が映っている。今となっては散々見ているあの顔なのですぐにそれと分かった。

バルト3国やコーカサスの国々などが自由を求めていることに対して、「彼らの兄ではなく、姉になろう」という言葉があった。力で制圧するのではなく共感しサポートしよう、という意味かと思うが、あくまで上からの目線であるところが、その後チェチェンやジョージア、ウクライナで起こる事を暗示している様だった。
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