もりもり

丘の上の本屋さんのもりもりのレビュー・感想・評価

丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)
3.0
イタリアにある丘の上の本屋さんで本を愛し、老人になっても1人でのんびりと働いていた店主リベロ。

リベロはある日、店の外に置いてある本を眺める移民の少年エシエンに出会う。

本に興味を示すエシエンを気に入ったリベロは店の本を貸し与えるのであった。

本を読む事が大好きなエシエンにリベロは次々と様々な本を貸し与え、2人は感想を語り合うようになる。

次第にリベロは読書の素晴らしさや、本を通じてエシエンに何かを学び感じてもらう為に語り始める。

そんなリベロの言葉を熱心に耳を傾けるエシエンとはいつしか同じ本を愛する者同士、友情が芽生えていた。

そしてある日、エシエンがいつものようにリベロの店を訪れるがそこには思いもよらぬ光景が・・・

【感想】
古書店で買取、販売をしていた店主リベロと自分の仕事が少なからず似ており、ただ自分は本の分野は専門としておらず作品に出てくる数々の古書の存在が全然分からなかったのでこの作品を見てちょいと本の勉強になったのは良かった📚

本好きで本の知識がある人が見るとテンション上がるんだろうなと思います。

ただ、本の知識がなくても今作の内容としては老人の店主リベロと移民の少年エシエンが同じく本を愛する者同士で友情が芽生え、その他にも色々な客とのやり取りや隣の店で働く友人ニコラとのやり取りなどがなんだかほのぼのとしており心温まる雰囲気は良かった。

そしてこのままほのぼのとした雰囲気のまま終わるのかと思いきやラストの展開が予想外であり、移民であった少年エシエンに愛を込めて最後にあげた本を見た瞬間はリベロの心優しさにグッとくるものがありましたね👏

ただ、エシエンを演じた少年の演技が悪かったのか、それともそういう役の設定だったのか分からないが、どうにもあまり感情を表に出すタイプではなくラストシーンはさすがに涙流すとこでしょ〜が!っとあまりにもラストのエシエンの無表情さにグッときていた自分の感情が冷めてしまう感じは残念でした😅

あの表情だと一歩間違えると移民だからといって自由に生きていないかのような変に勘違いしないでくれ!とエシエンは心の中で思っていたのか?とも感じてしまうのでなんだかな〜🤨

最後に作品内容とは別にリベロの言葉で心に刺さったセリフだが・・・

『発禁本の普及は本屋の務めだ』

そう言って非売品の本をあげようとするリベロ爺やんカッコええ〜✨

チャオ✋
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