もも

スイッチ 人生最高の贈り物のもものネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

U-NEXTのポイントが失効する前にポイントを消費しよう…と検索していたら大好きなイ・ミンジョンの名前を発見!
イ・ミンジョン目当てに見てみたら心があたたかくなるクリスマス映画でした。

鑑賞後、ここのレビューで『天使がくれた時間』のリメイクと書いている方がたくさんいたけど(『天使がくれた時間』超名作ですよね。私も名前だけは知ってます。)私はこちらは未視聴なので新鮮な気持ちで見ました。

また、映画のタイトルが『スイッチ』なので別の誰かと身体が入れ替わる系(例えばアニメの『君の名は。』とか)の映画なのかと思ったら、そうじゃなくて、「今生きている人生」と「自分が選ばなかった人生」との入れ替わりだったので、私が過去に見たグウィネス・パルトロウの『スライディングドア』の設定を思い出しました。

年齢を重ねたら誰しも、ふと「もしあのとき…」と考えたことはあるのでは…?

この映画はまず国民的スター俳優をクォン・サンウが演じているのが面白い。
そしてクォン・サンウのマネージャー役をオ・ジョンセ。
なんて贅沢なキャスティング。

クォン・サンウはどちらの人生でも役者なので映画やドラマのビハインドが好きな人も楽しめる作品だと思います。

『選ばなかった人生』ではクォン・サンウは好きな人と結婚してます。可愛い奥さんと可愛い双子たちと一緒に郊外の一軒家で暮らすパパ。
選ばなかった人生でも役者をしているのが面白いなと思いました。テレビの再現ドラマや小さい劇場で熱演しています。

『選ばなかった人生』でも芝居にかける情熱は変わらないので少しずつ実力が認められていくところが良かったです。
オ・ジョンセと立場が変わっても友情はお互い変わらないところも良かった。
韓国映画なのに悪い人が全く出てこない稀有な作品笑

イ・ミンジョンは『ずる賢いバツイチの恋』(2014年)の時とビジュが全く変わらず自然体で安定した演技。
(映画の中でイ・ビョンホンを結構いじってます笑 夫婦揃って器が大きいとこも好き)

また、劇中劇の史劇でクォン・サンウが脇役、名脇役として有名なオ・ジョンセが王様役を演じているところがあるのですが、ここのオ・ジョンセの絶妙に違和感のある王様が本当に上手!

下手に演じているわけじゃないのに何かちょっと違うなーと感じさせるオ・ジョンセの巧みな演技が、まさに百想芸術大賞 2年連続男性助演賞の実力を見よ、でした。

臣下役なのに主役のオ・ジョンセを食っちゃうクォン・サンウの熱演も。
オ・ジョンセのような名バイブレーヤーがいるからクォン・サンウのような主役が輝き素晴らしい作品ができるのだと胸が熱くなりました。

誰しもみなそれぞれハマり役がある。
もし今が幸せなら幸せを噛みしめよう。
もし今が幸せじゃなければ他の選択をすることも可能だよと優しく背中を押してくれるし、いつでも人生は自分次第で軌道修正ができる。
明るくポジティブなエネルギーに溢れている作品。

選んだ人生では不眠に悩み、睡眠薬がなければ寝られなかったクォン・サンウが、選ばなかった人生では熟睡できて、元の人生に戻っても何の代償もなくハッピーエンドで終わるのもクリスマス映画らしくて良かったと思います。

作品を見ている時は泣くことはなかったけど、作品を見たあと、家族の洗濯物を畳んでいる時にふといろんな感情がこみ込み上げてきて涙がポタポタこぼれました。

後からじわじわくるいい映画です。
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