さかしー

PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイのさかしーのレビュー・感想・評価

4.0
上映中に観れてよかった…!
(都内はシネマート新宿でのみの上映なのがもったいない…どうかもっと観られる機会が増えますように…)


1933年、日本統治下の京城で暗躍するスパイの疑いをかけられ集められた男女の心理戦。
ネタバレを避けると何も言えなくなってしまうやつなんですがとんでもない女と女の物語をみました…皆まで言いませんが…良かったですユリョン…は〜〜〜〜〜(デカため息)

ばちばちなサスペンスから一気に加速するアクション展開も見応えがあったし、そして何より映像美…!
正直つらいバイオレンス描写も多かったけど美術や画角のこだわりが凄くて毎秒がベストショットみたいな惚れ惚れする瞬間が何度もあった。緊迫感と狂気に満ちた洋館の雰囲気、内装…刺さる人にはたまらないやつ…。

そんなことしてる場合じゃないのに目先ばかりの愚かな争いをする男たちと、互いの傷に触れ手を取り合い瞬時に結束する女たち。その対比もはっきりと描かれた上で辿り着くあのラストもお見事。
とにかく女と女の物語で片方を死なせたりありがちな悲劇にしなかっただけでポイント爆上がりです。こちとら女が犠牲になる物語はもうこりごりですので…!!!(大声)

足のシーンとかはもう絶対オマージュだと思ったし所々にタランTノみを感じてラストのあの演出にはちょっと笑ってしまったけど、あのふたりが美味しく煙草を吸える未来があるならすべて良しです… 火をつけてあげた相手(女)の吸いさしを取って吸う女が出てくる映画はなんぼあってもいいですからね…

(あのラストが現実ではなく「そうなったらいいのに…」というパラサイト的な願望ラストなのかもしれないって捉え方もできるけど、それもそれで切なくてすきだな…)


ハナちゃんはきっと元気だよね…無事でいてねハナちゃん…🐈
さかしー

さかしー