HaebangIljji

極限境界線 救出までの18日間のHaebangIljjiのレビュー・感想・評価

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2023年56本目
原題『交渉』
邦題が💩過ぎます。本当に。


イム・スルレ監督の新作を劇場で観たかった。
実際の人質事件をベースに、最初の注意書きと、最後のシーンの念押しで、中身はフィクションですよ!!と喚起している。

事件の事を私は知らなかったけど、後藤健二さんが頭に浮かんだ人は結構多いのかな。邦題のせいでネタバレ感も大きいし、最悪。どんな事件だったか知ってる人がほとんどだと思ってた?

イム・スルレ監督の作品をまだ一本も観たことがなかった。
観たい作品多いけど配信もほぼしてない。
今作の骨太で誠実な大作に度肝を抜かれた。
この内容を109分に収めたのも凄い。
主役二人が、男性監督の作品よりも表情が柔らかく、情緒的に見えたのは私のフィルターだろうか。
こういった戦争映画で女性監督だと、キャスリン・ビグローが浮かんだけれども、韓国の男社会の中で、兵役のない女性がこういった作品を撮り、動員数を稼いだことは本当に。彼女のこれまでの歩みを切取りでしか知らないけれども、ちょっと泣ける。

そして、この戦争が神のためではなく、お金のため、経済戦争なんだってちゃんと描いてたところは、本当に泣きそうだった。あそこはハイライトシーンだと思う。
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