しん

ひとくず 新ディレクターズカットのしんのレビュー・感想・評価

5.0
この涙が止まらない、とんでもなく素晴らしい映画は、上西雄大さんが監督脚本編集主演された作品です。上西さんは、インタビューで、発達障害を調べていたら虐待と向き合うお医者さんと出会い、あまりに酷い虐待の現実に胸が締め付けられ、自分にできる事として、この映画の脚本を書き上げたと言われていました。
 マリちゃんとの出会い、マリちゃんの置かれている酷い実態に観ている私は言葉も出ません。空き巣に入ったカネマサは、自分の境遇を振り返りマリちゃんと関わり始めた。オドオドする子に優しくしたいが優しくもできないカネマサ。どうなっていくのかハラハラして見ていた。
 母親が彼氏と戻り、このクソ野郎がマリに虐待しようとした時カネマサが現れて助けてくれた。クソ野郎を殺してしまったが良きやったと思ってしまうほどのクソ野郎だった。
 少しずつこころを開きカネマサを信頼するマリちゃん。虐待母も少しずつ変わっていく。3人がそれぞれ酷い虐待を受けて育ってきたから家族の温もりを求めていたのが痛いほど感じられた。幸せになって欲しいと願いながら泣いて泣いて見続けた。
 エンドロールの中のラスト。カネマサおかえりって   泣けた泣けた泣けた 心を揺さぶられたほんとうに素晴らしい映画だった。
 
しん

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