ちぬちぃぬ

ひとくず 新ディレクターズカットのちぬちぃぬのレビュー・感想・評価

3.6
カネマサはもう、失うものも怖いものも無いかのように見えたけど
マリと出会って変わったんやね

鑑賞中、途中までわりとヘラヘラ笑ってしまうことあったんですよね私。。。
カネマサがテディベア持って、学校までマリを迎えに行って
いじめっ子やっつけて、その後カネマサがマリのアイロン火傷の跡見たいって言ったら、マリが見せてくれるところで急に泣けてきて
そっから割と泣いたり笑ったりしてました

人の子は一人で生きられないから
大人になんとか守られないとアカンよね
虐待されたら逃げ場ないもの

家庭とか学校内とか、一般社会からしたら治外法権じみていて第三者の入り込む余地無しで
死人が出てやっと表沙汰になったりする我が国
『プリズンサークル』というドキュメンタリー映画で重い刑事罰受けてる青年たちの多くが虐待を受けていたように記憶してます
皆が皆そうなる訳ではないけど、やはり暴力に支配されて育てばそのようになり易いだろうし
ネグレクトであれば無責任に生きることを学ぶかもしれません
昨今は【毒親】とか【親ガチャ】などの新しい言葉が流行り、昔は当人たちの問題でしか無かったのに注目され始めたってことですよね

もう少し本作の話を。。。
マリちゃんという子役である小南希良梨ちゃんの表情演技が上手い✨目の演技はもちろん、顎、口まわりの表現力が高くて素晴らしかったです

コメディぽさと暴言・暴力まみれなのと
不器用な優しさが悲しい

大人はみんなどこかクズで、カネマサは少女の無垢さに救われたんか
同じように虐待された人に同情を寄せるところが真っ当な道を歩めるわずかな可能性かも