泣いちゃった。親子系は反則です。おもしろくなくてもクサすぎても狙いすぎでもわかってても涙は出ます。
これはおもしろかったです。
虐待されて、電気もガスも止められゴミだらけの荒れた家にひとり置き去りにされている女の子マリちゃん。手にはタバコ、胸にはアイロンのあとが後にわかります。許せん。
そこに空き巣が入ってきます。
上西雄大、監督と主演をカネマサ。
事あるごとにすぐ怒って怒鳴るどうしようもない大人、この現代で泥棒を生業としてます。その生い立ちは壮絶で母親のオトコから虐待されていたため、人との接し方がイマイチわからんまま大人に。
社会でうまく生きていけないカネマサですが、社会からは外れたやり方でマリちゃんを救おうとします。
マリの母親リンのオトコを殺し、3人で生活しムリヤリにでも母親をやらせようとする。
その生い立ちに起因するであろう横暴なやり方にヤキモキさせられますが、心を揺さぶられました。こういう接し方しかできないんです。
カネマサとかあちゃんの回想シーンを挟みつつ、リンとマリとカネマサが不器用に少しずつ家族として形作られていく様子は各エピソードに心痛めながら微笑ましくもあります。
良くも悪くもエピローグがあるかないかでこの映画がまるで変わってくるのもおもしろい。
完全にこのダメ押しにやられてしまった。
クソッこんな見え見えなのに、と思いながら、ダメ押しということのみで北の国からの泥のついた一万円札思い出しながら、横山めぐみがかわいかったことまで思い出しながら、涙は流れてるというわけわかんないことになりました。