対象の人物を本にし、その人物の内面を読むことが出来る能力を持つ漫画家・岸部露伴はもっとも黒い絵が所蔵されているといわれるルーヴル美術館へと担当編集の泉京香とともに足を運ぶのだった。
いつも大変お世話になっているドラマシリーズ「岸部露伴は動かない」(原作は読んでいません)の劇場版が遂に公開されたということで、やっと...やっと...やっとのことで鑑賞出来たが、これがまぁ面白くてビックリした。
ルーヴルに行く予算をしっかりこさえて帰ってきた「岸部露伴」シリーズの劇場作品だが、経験上""ドラマ→劇場化""で痛い目を見たことが結構あるので少しヒヤヒヤしていた部分があり...
しかし、今作は劇場版だからと言いつつも、いつものテンションで進行していて終始安心して楽しめた。
それはもう、本当にいつもの岸部露伴達がパリの地へ足を踏み入れただけというような通常運転さで画の綺麗さも去ることながら、荘厳かつミステリアスなあの雰囲気を劇場でも感じることができたのがベネ！ディ・モールトベネ！
ドラマシリーズ独特な岸部露伴の雰囲気とルーヴルが非常にベストマッチでこのコンビをもっと楽しんでいたかったのはあるが、無駄の無いストーリー進行と終盤に畳みかけてくる怪異のパワーと展開がやっぱり堪らない。
ただ、冗長で退屈なシーンと似たようなショットが多く、画も進行もテンポ感が悪い様にも感じたのが惜しい所。
しかし、ドラマが好きな人も原作が好きな人も恐らく観て損はない作品では！
