【漆黒が映し出すもの】
荒木飛呂彦による人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品で、高橋一生主演でテレビドラマ化されたシリーズの劇場版。
原作未読、ドラマはボチボチ鑑賞済み。
相手を本にして生い立ちや記憶を読み、指示を書き込むことができる特殊能力を持つ漫画家の岸辺露伴が、若い頃に想いを寄せていた女性から聞いた、この世で「最も邪悪で黒い絵」がルーヴル美術館に所蔵されていると知り、その絵画の謎に迫っていくサスペンス・ミステリー。
世界観の融合と調和が秀逸！(๑´ω`ﾉﾉﾞ✧
このシリーズは、もともと登場人物たちの特異なキャラクター性もあって独特な世界観を持つのですが、本作は現代・海外・過去と異なる舞台・時代背景を描きながら、それらがシームレスに遷移し、ひとつのストーリーとして違和感なく溶け込んでいるのが見事でしたね。オカルトをベースにヒューマンドラマで着地する、ミステリアスかつドラマチックな展開も魅力的で、総じて劇場版に相応しいクオリティ。
特に1人2役を演じた高橋一生が素晴らしい。大河ドラマのエピソードを思わせる品格があり、木村文乃とのやり取りにも引き込まれました。
その他で個人的に印象に残ったのは、エマ役・美波の流暢なフランス語。フランス系ハーフだし当然ちゃ当然なのかも知れないけど、かつてTVドラマ『有閑倶楽部』で悠理役を演じた面影はもう無かった（彼女にとっては黒歴史に違いない…笑）
