あべ

87分の1の人生のあべのネタバレレビュー・内容・結末

87分の1の人生(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

見ていてボージャック・ホースマンを思い出した。希死念慮に駆られながらお酒と薬で誤魔化す。過ちは消えないし過去は何も変えられない。自分はいつまでもクソなままでそれでも人生は続いていく。自分自身に向き合い、他者に向き合い、どうにか生きるしかない。
原題と邦題変えすぎだろと思ったけど今作の場合邦題の方が作品に近い気がする。こうであったら良かったのに、がすべて叶った1/87の理想の世界。それは現実では何一つ叶っておらず、今更何一つ変えられないことを意味する。

さすがパートナーだからかフローレンス・ピューの演技を堪能できる脚本だった。その代わり展開が唐突なところが多々あるけど。
ピューさんもモーガン・フリーマンも素晴らしく、脚本の穴を埋めるように複雑で奥深い感情を見せてくれて良かった。
助けようとするけどそれはそれとして娘には近づかないでほしい、というこの嫌なリアルさ。良かったなあ。
あとピューさん歌もお上手なのね。

流れる曲がほぼインディーフォークっぽく好みドンピシャでした。サントラはThe Nationalの人か。
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