社会のダストダス

87分の1の人生の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

87分の1の人生(2023年製作の映画)
4.1
はぁ~♡ピューちゃん最高です、ピューちゃん。

フローレンス・ピューことa.k.aピューちゃん主演、レジェンダリーなモーガン・フリーマンが共演なのに劇場公開をスルーとは何してくれとんねん。時々忘れた頃に日本公開を調べると、アマプラやユーネクストで配信されてましたのパターンが最近多い。

ダニエル(モーガン・フリーマン)は息子の婚約者のアリソン(ピューちゃん)が起こした事故により娘夫婦を亡くしてしまう。1年後、本来家族になるはずだった二人が同じ自助グループで再会する。

ピューちゃんと監督のザック・ブラフは確か付き合っていたというのを何かのネットニュースで見たことある。それもあってか本作、ピューちゃんのピューちゃんたるが魅力が凝縮されている。話は少し重たいがこれはピューちゃんを愛でる映画なのだ。

事故後何事に対しても無気力になってしまったアリソン、なのだがピューちゃんが演じるとどうにもエネルギッシュ☆。ママとの鎮痛剤の奪い合いで肘をぶつけて出血しても、そのまま薬局に自転車で爆走、薬を処方してもらえなくても貰ったチラシで止血し万引きまでキメる。私ならこの一連の流れで1日分のカロリーを消費している。

社会復帰には後ろ向きでもお薬を入手するためならあらゆる努力を惜しまないピューちゃん。万引きといい、元同僚に昔のネタで処方箋を出させようとしたり、たまたまバーで会った高校時代の知り合いにプライドを捨ててねだったりと、そんな度胸があるのならクスリ必要ないのではと思ったり。

そしてピューちゃんはゲロの吐き方もピューだった!!

ピューちゃん無双と言いたいところだが、モーガン・フリーマンも流石の存在感。85歳にして鍵のかかったドアを一撃で蹴破るモーガン・フリーマンもすげえ。それまでずっと「ピューちゃん♡ぐふふ」と言ってた私もその一瞬で圧倒させられる大ベテランの貫録よ。

87分の1の世界には夢見た未来が存在するが、現実はそう思い通りにならない“運命を愛せよ“。ピューちゃんとモーガン・フリーマンという世代を超えた名優たちによる力強い再起の物語。