8さん

風の谷のナウシカの8さんのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
3.7

『失われた時間』


正義感が強くあらゆるものを守る為に縦横無尽に駆け巡り、姫として谷の護り人として自己犠牲を厭わず燦然と輝くナウシカが眩いのだ。寡黙で孤独な雰囲気が漂う彼女だが、言葉なくとも形を変え毒の舞う森と通じ合う力に不思議な魅力を感じてしまう。弱者に寄り添い痛みを感じた時に見せる歪んだ表情は、破壊されていく動植物や自然の表情そのもので、戦争・環境保護などをテーマに人間と自然の在り方をファンタジックに描くこの問題は、生物が生存していく上で永遠の課題ですよね。
実は恥ずかしながら今回が初見なのです。長年作品のファンである嫁に引っ張られて映画館へ行ったのです。今まで何度も機会がありましたが、話題性からの敬遠や他作品に気が向いたりし作品に触れる事はありませんでした。ラストで目頭が熱くなりましたが子供時代に観ていたら、何を思い、何を感じとっていたのかな?
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