エイガスキー

風の谷のナウシカのエイガスキーのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
5.0
今更特に語ることもないので個人的メモを。

【アニメの見方】
冒頭、ナウシカが腐海の森にやってきてメーヴェから降り、銃を筒から抜く時、銃がズームアップされ一瞬だけ銃の動きが止まる。
王蟲の抜け殻を見つける少し前あたり。
アニメってのは天候やら光やらの自然現象ですら100%作者の思い通りに動かせるコンテンツで、基本的に偶然はない。
(人為的ミスはこの際無視で)
ならなぜナウシカが筒から銃を抜く時一瞬だけ銃の動きが止まるのか。

アニメーター、特に昔のセル画時代のアニメーターは、キャラクターを動かす時に実際自分も動いてみることが多い。
そんなわけで自分でも銃を筒から抜く仕草をやってみよう。
するとどうだろう。
銃身が長すぎて一度じゃ筒から抜けず、銃を持ち替えるか体を後ろに引くかで一瞬動きが止まるじゃないか。

つまりこの銃が一瞬止まるというのは、その画面外でナウシカが銃を持ち替えたり体を引いたりしている演技をしていることを視聴者に想像させるためにあるとわかる。
そんなわけない、ただのミスだと思う人もいるだろうが、宮崎駿なら「やる」。
ただし王蟲の抜け殻の形はおかしい(笑)。

こんな風に細かい動きの違和感に気づき、疑問を持ち、自分の中で答えを出せるようになると、よりアニメを面白く見られるようになる。