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大雪海のカイナ ほしのけんじゃのLifewithmoviesのレビュー・感想・評価

1.5
SFとして整合性が取れていない。雪、水、霧、そして空気(酸素含め)を、科学的法則そのままに使っているはずなのに、雪海、含め、物理法則を無視している。SFなので、フィクションで変更してもいいが、変更後の世界が、新しいルールで統一されている必要があるが、まったく統一されていない。そのため、冒頭から理解できないまま進む。一方で、キャラクターの背景ではなく、造形そのものに精緻さも陰影もない。TV製作の予算で、そのまま映画化したのだろうが、大画面で観ると、荒さが目立つ。物語の最終イメージは、『風の谷のナウシカ』のオマージュかと思うが、設定が破綻しているので、劣化版のコピーにみえてしまう。原作の問題だろうが、アニメ化、映画化する際に、もう少し、原作者をサポートして、設定や物語の精度を上げる必要があっただろう、という意味では、講談社の編集の能力の問題か。映画館で観なくてもよい。配信待って、アニメ作品が気に入った人だけ観ればいい。スクリーンを占有しなくてもよかった。
2023年11月2日@TOHOシネマズ新宿
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