ブタブタ

ザ・キラーのブタブタのレビュー・感想・評価

ザ・キラー(2023年製作の映画)
3.5
『アメリカン・サイコ』はデヴィッド・フィンチャー監督に映画化して欲しかったとつくづく思う。
乾いた虚無感と謎の全能感に満ちた主人公は実際のところただのお馬鹿でやる事なす事おマヌケって感じが『ザ・キラー』にも通じる。
江口寿史の漫画にこんなのあったな~と。
探偵か殺し屋か忘れたけど主人公はハードボイルドかぶれでやたら蘊蓄や独り言だらけで肝心の仕事は失敗するという🤣
マイケル・ファスベンダーの《殺し屋》のモノローグが延々と続く、何か哲学的な高尚な事を言ってる様に見えて実際は大した事言ってないし、肝心の仕事を失敗してからの全てが何かサクサクと簡単に進んでく感じが頑張るとこそこー?(笑)な感じが凄くチグハグと言うか。
標的でなくボンデージお姉さんに当たっちゃう所とかドリフのコントみたいで爆笑だしコレってギャグだよね??
『セブン』『ファイトクラブ』でも見せたスタイリッシュな映像と様式美のフィンチャー監督によるセルフパロディに見える。
《殺し屋》は用意周到な計画や準備の割にうっかりさんな所とか『パニックルーム』のおマヌケトリオにも似てる。
『ファイトクラブ』のチャック・パラニューク作品の邦訳が再び始まったのでフィンチャー監督はまたパラニュークの小説を映画化して欲しいです。
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