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ザ・キラーのkameinanoのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・キラー(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

観た後にこの映画が何を言いたいのか3日くらい考えてるが、考えれば考えるほどよく分からなくなって来ている。

ストーリーの流れ的にはほぼ無関係なタクシードライバーや相手の善良心に訴えかけて交渉しようとする相手は殺し、アメリカで嫌われてそうなイメージのウォールストリートの金持ちは逆に殺さない。
綿棒みたいな女には復讐のつもりになってるけど本当は自分に実力がないんじゃないか不安になってるだけでしょ?と看破されてしまう。

最初は多数の人間とは違う1人になんとしてもならないといけないと言っている主人公が、最後のシーンではこの映画の展開が認められない人は結局自分と同じいっぱいいるうちの1人に過ぎないんだよね的なことを言っていて観客に対して皮肉を言っているようで自分が大した人間じゃないことを認めてしまっている。
ウォールストリートの金持ちを殺さなかった理由も、お前は俺が銃を持って忍び込んできたということの意味が分からないのか?と聞いたら金持ちがポカンとしていたところで主人公は自分が特別な側の人間じゃないことを突きつけられてしまったのかもしれない。

この映画が皮肉っているのは自分が周りと違うと思っているけど実際周りと同じ人だがこれが誰のことなのか、インセルなのかインテリぶってる人なのかが今でもいまいちよくわからない。
何回か見ないとわからない映画だけど、デビットフィンチャーの緊張感ある映像はやっぱり好きだな思った。
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