つめけん

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション完結編 自由の代償のつめけんのレビュー・感想・評価

2.3
「人は自分を知り、精一杯できることをして役立ち、満ち足りて生きるのが一番幸せだろう?」

忙しい人のための種死、その4。

結局この作品は、具体的な思想を持たないテロリストが曖昧なままメチャクチャ大暴れして、色々政策考えて頑張ってる人…もとい国家が気に食わねぇって反逆する話でしかない。

作品通してラクス勢がやってることが曖昧で混乱を招くだけなんだけど、特にデスティニープランの否定材料が乏しすぎる。ずっとフワフワした理想論しか言えてなかったやんけ。何がダメなのか具体的に批判してみろや。民度が終わりきってて延々と戦争してるSEED世界の問題を抜本解決する計画としてデスティニープランってかなり良いアイデアだと思うんだけど?
テロリストのくせに主義主張がフワフワしてるってそれただ暴れたいだけの人たちだから。

急にありえないくらいタカ派に転身する議長や、憎くて仕方ないキラに簡単に懐柔されて議長を撃つレイや泣きながら握手しちゃうシンをはじめとして、キャラクターたちが話の都合で動かされすぎてて正直見てられなかった。レイって死ぬ意味あったか???

練り込みが足りないにも程があると言うか、あけすけに言えばクソみてぇな脚本だと思う。批判されて当然。

完璧超人として作られたキラが「普通の人間」とか自称して反論してくんのマジでムカつくんだけど。

キラとシンが泣きながら握手するシーンがマジで気持ち悪い。種死全編に漂う、キラとラクスの神格的な持ち上げと言うか、宗教臭い感じが凄く嫌。拒絶反応を示さずにいられない。


ただまぁ、デスティニーガンダムのビジュアルは本当に大好き。だからこそそれを上手く扱えなかった脚本に腹が立つのもあるけど…。

あと、デュランダル議長は結構好きなキャラだった。主義主張がしっかりしてるカリスマ的な悪ってカッコ良いじゃないですか。それ故に主人公勢の不甲斐なさと言うかビジョンの薄さに腹が立つのかもしれない。

……つくづくダメだなこの作品。好きな要素をことごとく作品内で潰される。
つめけん

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