カズザク17

ナチスに仕掛けたチェスゲームのカズザク17のレビュー・感想・評価

3.5
ホテルの一室に拘束・監禁される。外の世界から遮断され、最終的には光も遮断される。最初は強い気持ちを持ち続けるも、少しずつ精神的に追い詰められていく。たまたま出会ったチェスが、心の最後の支えとなる。チェスの事を考える事で、何とか自分の意志・意識を失う事を回避し、精神の破滅の一歩手前で踏みとどまる。ただ、異常な環境・精神的疲労の継続から、幻覚を?見るようになる。妻との船旅、妻の突然の失踪、チェスの試合…これも幻覚なんだろうか?ホテルの中から外の世界へ、船の中からアメリカへ…どちらも精神的な解放を意味するのか?
最後は、アメリカから駆け付けた妻と再会…これも幻覚?妻の事を認識出来なくなっていたとしても、再会であって欲しいと思う。