今泉作品の構図とか色使いが好きで、今作も、序盤のタイトルが出る部分とか「○月」って出る部分含めて、いいなぁと思うシーンが度々あった。
以前何かで今泉さんが「背中を押すような大事な台詞はあえてメインの登場人物じゃなくて、さりげなく居る登場人物が言うようにしている」的なことをおっしゃっていて（※うろ覚えなので正確な内容ではない）、今回もまさにそうで、そういうところも良かった。
あとは何気ないシーンに出てくる人や物が後からキーパーソン・キーアイテムになるなど、余白は多いけど実は無駄がない感じも良かった。
食卓の無音・長回しとか、同じアングルで橋が何度も映る感じとかも好きなところ。
ただ、台詞やメッセージは刺さらず。
個人的には、今泉さんと「深いメッセージを伝える」みたいなことがそんなに相性よくない気もする。『街の上で』『サッドティー』のような作品の方が今泉さんの魅力を100%感じられる気がする。
