カタパルトスープレックス

神さま聞いてる?これが私の生きる道?!のカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

3.7
思春期を題材にすることが得意なケリー・フレモン監督が1970年代の同名小説を映画化した青春ドラマです。

本作のテーマは「無理をせずに自然体でいること」だと受け取りました。恋愛も、宗教も、友人関係も、仕事も無理しちゃダメ。自然体でいるのが一番。

舞台は1970年代のアメリカ。都会のニューヨークから父親の仕事の関係で川向こうのニュージャージー州の郊外に引っ越すことになった親子の話。マーガレット(アビー・ライダー・フォートソン)が引越し先で友達や宗教、恋愛について色々と悩む。その度に「神様」に相談するのだけど、キリスト教やユダヤ教の特定の「神様」ではない。その理由は……という話。

配役がとてもいい。お母さんのバーバラがレイチェル・マクアダムス。お父さんのハーブが監督としても優秀なベニー・サフディ。そして、父方のおばあちゃんがキャシー・ベイツ。監督の演出も相まって、とてもソフトなキャラクター造形に仕上がっています。安心して観られるけど、安っぽくない優れたホームドラマ。

2023年の隠れた良作だと思うのだけど、日本では公開されないのかなあ。