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世界の終わりからのtakehiのネタバレレビュー・内容・結末

世界の終わりから(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

宇多田ひかるのプロモ映像で才能を突出なさっていた紀里谷監督、その後の初映画監督作品のCASSHERN(2004年公開)は今思えば庵野監督のシンシリーズの先駆けと言えるのではないでしょうか、、今の日本でSF的ビジュアルを実写でそれなりに映像化できる人の第一人者は紀里谷監督なんですよ!(言い過ぎ褒めすぎ?笑)全てのシーン、カットが生き々とスタイリッシュに輝いておりました。
過去世界と現在世界を夢を見る形で行き来するダークジュブナイルファンタジーで物語展開はちょっと強引です、、特にラストへの急展開は正直私はついていけませんでした。
それでも、この世の終わりを救う事を背負わされた薄幸な高校生少女の受難を自分は飽きずに観てられました。

過酷な人生をおくる少女達が超能力で人を撃ち殺す、手向けられたお花のそばで立ちションする政治家その汚れた手で少女の顔を触る、貧困と売春強要とイジメ(いや犯罪)、いじめっ子を成敗するボディガード、過去からのカセットテープの録音メッセージ、、、数々の刺激的なイメージに終始私の心はザワザワでした。

ヒロインは過酷な現実を前に世界の終わりを止めることができません!
そこまで人間はどうしょうもない存在なのか?紀里谷監督の世界観に畏怖をおぼえます。

最後に未来人に希望を託し世界の終わりを止めることとなりますが、結局銃器での殺人で解決することになりカタルシスよりモヤモヤが強まりました。
それでも、、それでも凝った物語と世紀末的映像世界がクセになり私は2回観にいきました。
YouTubeにて映画の1/3程公開されています(期間限定?)
興味のある方は是非観ていただいてはいかがでしょうか。
日本SF映画ファンにはぜひ観てほしい、応援してほしい問題作と思います!

追伸
昔だったら何だそれ!って💢になるとこですが、夏木マリの説得力有り余る湯婆婆(千と千尋)の実写化を自然に受け止めていた私でした笑
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