たむ

斬る 4K版のたむのレビュー・感想・評価

斬る 4K版(1962年製作の映画)
4.3
市川雷蔵さん主演、三隅研次監督の剣三部作の第一作目です。
原作小説もありますが、脚本は新藤兼人さん。
脚本の前衛さに監督のフェティッシュな感覚が奇跡的にうまく噛み合いました。
その歯車をうまく回しているのは、間違いなく雷蔵さんです。
これが勝新太郎さん、長谷川一夫さんなど、活劇のスターであれば、全く違う娯楽時代劇になってしまったでしょう。
幕末ものらしい政治的な内容も、60年安保の直後ということもあり、リアリティを持っていますし、ニューシネマ的なアプローチでもあります。
他にはない、アヤシイ、アヴァンギャルドな時代劇になっていますね。
たむ

たむ