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光る校庭のichikoのレビュー・感想・評価

光る校庭(2022年製作の映画)
5.0
父親を亡くした(厳密にいうと7年前に行方不明に)小学五年生の智哉は、母の実家へと移り住むことに。その転校先で身体の弱いクラスメイト・翼と出会い、距離を縮めていく。仲良くなった翼のためにリレーの選手を代わってあげる智哉だったが、その行動が取り返しのつかない事態を招いてしまう…

子どもが人生で初めて死について向き合うストーリー…かと思いきや、安達祐実さん演じる智哉の母や、翼の母親も生と死に向き合い、少し前進するような様子が描かれており、心に残る作品。
小学生時代に過ごした田舎の夏を追体験するような、匂いまで感じられるような映像がとても美しく、ストーリーで描かれるいじめの陰湿さや命の儚さが切ないほどに際立っていた。
どうぞ泣いてください、というクライマックスはお見事…素直に号泣してしまうのは、主演の2人のピュアなたたずまいのせいかも。

映画祭でグランプリを受賞している本作品、映画館での上映も決まっているそう。
家族で楽しめる素敵な作品でした。
いい映画を観ました。
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