恋人と訪れた旅行先のコロンビアで行方不明になった母。
事件か？事故か？ 高校生の娘がネットを駆使して、母失踪の真実に迫ろうとするサスペンス。
パソコンの画面を中心に物語が進行した前作を観た時、その斬新なアイデアに驚かされた。
続編となる本作でも、その設定は同じ。
よって目新しさは半減する一方、今回は秀逸な脚本に唸らされた。
Instagramの写真やGoogleのタイムライン、Siriの利用など、現代ならではのアイテムが事件解決への鍵となっており、周到に伏線が張られていた。
また、ネット１つで何でも行える、現代社会の特徴も描かれていた。
主人公がいるのは、ほぼパソコンの前。
検索して情報を収集するだけでなく、同時並行的に色々な人と会話し、時には異国の人を雇い、お金を払うなど、全てワンクリックで完結する時代。
さらに、メッセージや位置情報を通じて蓄積された情報量は過多ながらも、簡単に検索して抽出できる時代。
デジタルネイティブ世代の情報処理能力に驚かされると同時に、アカウントの乗っ取りなど、悪用された時の怖さも感じた。
思春期を迎えた娘が主人公とだけあって、母との確執も描かれている。
失って気づく、母の愛情と存在の大きさ。
サスペンス中心ながらも、人間ドラマも嫌味なく盛り込まれていた。
前作の良さを残しつつ、より良い脚本を用意した本作は、続編としては成功の部類に入るだろう。
ネット社会を見事に表現した、秀作であることは間違いない。
