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宇宙人のあいつのmanamiのレビュー・感想・評価

宇宙人のあいつ(2023年製作の映画)
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主人公は真田家次男の日出男。両親を10年以上前に亡くし、兄が営む焼き肉店を手伝っている。しかし彼には秘密があり、「トロ・ピカル」として遂行しなければならない任務の期限が迫っている、というお話。
振り向き方が不自然なことに気付けないのはギリ仕方ないとしても、写真についてはごまかしようがないと思うんだけどな。しかもあんなにいろいろできる能力があるなら、写真ぐらいきっとどうにかなるでしょ。
そんな主演の中村倫也をさしおいて、良いところ全部かっさらってくのはバナナマン日村演じる長兄・夢二。長男なのに夢二なのはどうしてなんだってのはさておき、もはや主役は彼でしょ。「家族とは」熱く語るの素敵。
そして夢にい、分かるよ〜、BOØWYのDreamin'は名曲よね。仲間たちの登場シーンはまんまあのジャケだし。ついでに主題歌のオマージュが激しくてエンディングで笑ってしまうわ。でも夢にい、高校時代はブルハに傾倒してたのね。あと、映画好きとしては「もうちょっと映画観て」って思ったよね。
長女、想乃(その)。駐車場での、あかりとのシーンが良い。ゆめちゃんが言ってたのはこのことだったのねー。んでもって伊藤沙莉が毎度のことながら可愛い。
三男、詩文(しもん)。どんなひどいあだ名かと思ってたら、意外と普通のあだ名だった。それであの仕返しはないよな、10倍返しすぎるわ。
食卓を中心に描かれる彼ら4人の生活はなんだかんだで楽しそう。「おはようございます」からの納豆回して「いただきます」っていう朝のルーティンも、真田サミットもほっこりする。
じゃがいもは、たまたま地球のじゃがいもに似てるのか、それとも擬態してるのかどっちなんだろう?食事シーンが多いから、その見た目でなんらかのイジリがあるのかと思ってたのにスルーだし。それならなんでじゃがいも?そして声があの人なのズルい。途中、完全に「おーはようございまーす」って言っちゃってるしな。
飯塚健監督らしいユルくて賑やかなコメディ。でも終わり方が残念すぎる。「ヒーローものにおけるヴィラン」と同じくらい「コメディのラスト」は重要だと思うのよ。「5ヶ月後」のあのラスト、兄弟に立ち会ってほしくなんかないし、ましてあんなやいのやいの言うなんて「だから彼女もできないんだよ」ってイラつく。日出男に関する記憶とか、他にもツッコミどころ多すぎて、最後の最後でがっかりだな〜。

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