Maho

あのこを忘れてのMahoのレビュー・感想・評価

あのこを忘れて(2021年製作の映画)
3.6
めちゃくちゃ胸を締め付けられる時間がつらくて、でも、映画でこんな体験ができるのって久しぶりだなって思うくらい、つらく、考えさせられる時間でした。
最初の画からとっても優しさが溢れていて、好きな色だと思っておりましたが、最初から最後まで優しさで溢れてました。
でも、だからこそ、残酷さも際立っていて、この狭間に押し込められた感覚。
忘れたいことってなんだろうって考えると不思議と全然でてこなくて。
もちろん最初にパッと思いついたのはつらい記憶とか、忘れてしまいたいと思うような記憶だったけれど、でもそれも、忘れてしまったらきっと今の自分ではなくなってしまう。今の自分がいるためにはどんなに辛くて消したい過去でも忘れたくはないと思って、そうすると、忘れたいことって本当にないなって改めて思いました。反対に忘れたくないことは沢山あるけれど。それでも、どうしても忘れてしまったら。そんな辛いとき、私の代わりに覚えててくれる人がいたら。そんな優しい世界ってないなっていま思ったりしてます。だからこそ、あのシーンが一番ぐっときて、つらくて、気持ちが溢れたのかもしれない。
「あのシーン」が気になった方は是非劇場でみてみてほしいな。
あと、ちくわとかプリンとか。すごいエモーショナルで、真似したくなっちゃうようなくすぐられる存在が多様されていて。
可愛かった!!
そして、ずっと過去がまとわりついていたけれど、過去は過去。現在は現在。というのも改めて教えていただきました。
とっても素敵な作品でした!
Maho

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