このレビューはネタバレを含みます
プリティウーマンの後日談。
リチャードキアとは上手くいかなかったけど、イーサン・ホークと結婚した(プリデスティネーションに出てたから、多分「プリ」繋がりで意気投合した)ジュリアロバーツが、世界の終わりに恐怖する映画。
最近世界の終わり系の映画多ない?
ドントルックアップとか、
ノックとか。
オバマも制作に関わってるし、
「そろそろ心の準備しとけよ」みたいで怖い。
この映画、ジットリ怖くて良かったよ。
主人公家族がビーチにバカンスに行ったら、
遠くに巨大タンカーが見えて「まぁ、大きなお船さんねー」とかはしゃいでるんですよ。
しばらく遊んでると、
タンカーがさっきより近づいて来てて、
さらにしばらくウトウトして、
目覚めるとタンカーが全速で浜辺に突っ込んでくるという最高のオープニングアクトから、
この世の終わりを思わせる嫌な出来事がひたすら説明なく続きます。
何の説明もないことを怖がれるかどうかだけです。そこが怖がれないなら、ただのオチのない不条理映画になる気がします。
主人公達も視聴者も、
真相の断片しか教えてもらわれへんから、
ただただ不安になります。
どうやら通信や機械はダメになっていて、
スマホ、ラジオ、ネット、テレビはうんともすんとも言わない。
飛行機は墜落、船は座礁、電気自動車も全滅っぽい。
情報から分断された状況で、
謎の鹿の大群に囲まれたり、
まるで主人公達を監視する為に作られたような小屋を見つけたり、
真夜中に頭が割れそうな金属音が鳴り響いたり、急に1人が血を吐いて歯が全部抜けたり、もうね、全部盛りなんよ。
謎の感染症なのか、戦争なのか、宇宙からの侵略なのか、はたまた動物達の逆襲なのか、全ての可能性を怖い演出で散りばめながら、それでいて真相は絶対教えてくれない。
どの説を採用しても、二つぐらい説明付かん現象が残るという、絶妙な配分。
多分この映画の通り、
ネットと電波を遮断して、
誤情報を流しまくれば、
恐怖と疑心暗鬼で、
僕らの生活なんて一瞬で潰せるんよね。
確かに、最もコストのかからない戦争です。
でもそれって、
どっかの偉いさんがGOサインだしたら、
1分後からでも簡単に出来る気がして、
恐怖というより、
凄く不安にさせられる映画でした。
一番の見所は、
ムッッッキムキの鹿出てくるところ。
絶望的なほどムキムキでした。