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終わらない週末のmofaのネタバレレビュー・内容・結末

終わらない週末(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

不穏な空気感、面白いカメラワーク。
138分、けっこう楽しめました。
 色々と謎は残るけど、
人間の終末というものは、こんな風に、
不気味なものなのかも知れないなぁ。

電気が使えなくなると、全ての情報が遮断され、
途端に、不安な状況に置かれるというのは、
今の時代を皮肉っているようにも思えました。

便利な世の中であっても、視点を変えれば、
大きな弱点になるという事を改めて感じた次第。

終末という未曾有の出来事も、小さな範囲で描いているせいか、
うまく凝縮されていました。
 特に、「鹿」という存在を、「神」と位置づけ、
その対応によって、行く末が変わっていくのが、
面白かった。
 純粋な心で、「鹿」に近付き、最終的な目的に辿り着いた人間と、
「鹿」を拒否した人間。
 その描き方がが、興味深かった。

すべての情報を知らされないのは、観客も同じ。
その辺りが消化不良になるかも知れないけど、
私は、そういう曖昧な最後が、
この作品には合っているような気がして、
全然消化不良にはならなかった。
 きっと、人間の終末なんて、
何一つ明らかにならないまま、死んじゃうんだと思う。

 ジュリアロバーツとイーサンホークが夫婦役。
そして、ケヴィン・ベーコンが出演。
昔からの俳優陣が、今もまだ、こうして出演してくれる事に、
感動を覚えました。
特に、イーサンホークはアイドル的な扱いから、
ブームが過ぎたら消えちゃうだろうね・・・と思ってたが(←ひどい)
むしろ、年取ってからの作品選びや演技に好感が持てます。
 
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