木蘭

最高の花婿 ファイナルの木蘭のレビュー・感想・評価

最高の花婿 ファイナル(2021年製作の映画)
3.7
 シリーズファイナルは文化のギャップというよりは、元気な団塊の世代の親を持つと大変な在る在る話。

 家族が大集合してキャラクターが多いのと、乗り越えなきゃイケない大きな困難や物語があるわけじゃないので、小ネタを細かく繋ぐ様な作りになっている。
 前2作を越える出来ではないのだが、相変わらず米国映画じゃ絶対にアウトな人種・宗教・お国ネタのジョークが飛び交い、ドイツ人を持ち上げて最後は落とすとか・・・まぁフランス・コメディらしくてゲラゲラ笑ってしまう。軽めのジョークを繋いでいるので気軽に観れるし、キャストがみんな芸達者なので安心して楽しめる。

 前2作が文化の違い(LGBTQも含めて)に困惑するというのがテーマだったが、今回は余りそういう事は無く、あれくらいの歳の元気な両親を持っていると起こる面倒くさい事や、赤っ恥...etc.が次から次へと起こるのは、文化や国の違いは関係ないよね・・・という話になっている。
 観ながら自分の両親もなぁ・・・こんなだよなぁ・・・と思ってしまった。とほほ。

 惜しむべきは次女オディール役が、ジュリア・ピアトンのスケジュールが合わなくて、別の女優に変わっている事。
 エンドロールの最後に追悼メッセージが出たので、まさか死んだの!?と思ったが、あれはロケハンの時に事故で亡くなった3人のスタッフへだった。
 それと、コフィ家の娘ヴィヴィアンと同姓結婚したパートナーが出て来ないのも寂しい。

 個人的には、末娘のロールを演じるエロディ・フォンタンが、この9年の間にキャリアを重ねてスター性を増しているのには驚いた。第一作で目にした時は、特に印象に残らず地味だったのに。
 流石、フィリップ・ラショー・・・見る目があったなぁ。
木蘭

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