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ナイアド ~その決意は海を越える~のchinsukoのレビュー・感想・評価

4.2
実話であり結果も分かっている。それでいて感動させる作品

60歳にして一念発起、キューバからフロリダまでの約180キロの遠泳に挑戦したダイアナ・ナイアドの物語。

60歳にして決心したナイアドは、60歳の今が挑戦する気力に満ち溢れていると言います。
パートナーであるボニーのサポートで、チーム・ナイアドが結成され、挑戦のスタートが切られました。しかし、挑戦はことごとく失敗し、最初の挑戦から4年が経過しました。最後の挑戦で死にかけたナイアドを見たボニーはサポートを止める事をナイアドに告げます。
しかしナイアドは諦めません。次が本当の最後の挑戦という意思をもって調整に入ります。
危険なナイアドの挑戦は、自分のドリームである事に気づいたボニーは、再びナイアドをサポートすると決心します。
そして、ナイアドの最後の挑戦が始まりました。

本作はアネット・ベニングとジョディ・フォスターの2大女優の流石の演技に圧倒されます。この2人無くしては成り立たないと思わせます。
航海士役のリス・エヴァンスも良い味を出していました。


人間は年を取るごとに出来ること・可能性が減っていくと言いますが、逆に守るものも減って、雑念が無くなっていく様に思えます。
しかし、大概の人は体力が気力に追いつかないと地団駄を踏む事でしょう。
ナイアドは挑戦すべき基礎体力を持っていたからこそ、挑戦できた。
かと言って、何も出来ない訳ではなく、個々が持つ特性に応じた夢に向けた挑戦は出来るように思います。

そう、実現可能な「夢」を持つことが肝心だと、本作は言っている様に思えました。
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