30年前にやり残したキューバからフロリダ170㎞の長距離水泳に挑むダイアナ・ナイアド64歳。
海の脅威に何度跳ね返されても平凡な人生に屈しない…そんな彼女の不屈の精神に呆れながらも、海でも私生活でもパートナーとして並走するボニーとの〝夢は終わらない〟で結ばれた絆に胸が熱くなった。
身勝手で高慢さも目立つダイアナに巻き込まれながらも、その飽くなきハングリー精神にボニーや周りは折れるしかない。
ある種の強迫観念に駆られるように挑み続ける姿と10代の頃の辛い記憶。彼女が強さを渇望する理由が鮮明になってくる展開も良かったし、記録だけではない打ち勝つ為の挑戦。
その生き様がカッコ良かった！
そうやって夢を共有し充実した人生を目指すダイアナとボニー。
歳を重ね、より主体性を高めて輝こうとする姿が演じる二人とも自然と重なる気がしたし、肉体的にも精神的にもアスリートとしてのタフさを魅せながら弱さも垣間見れるアネット・ベニングの演技が素晴らしかった。
そして久しぶりにとびきりカッコ良いジョディ・フォスターを観れた気がして、ファンとしてはそれだけで泣けてきた。
まあ伝記映画としては手堅さもあるけど信じられない高みを目指す超人の偉業と心を捉えた素敵な映画でした。
大好き！
