からかす

レプタイル -蜥蜴-のからかすのレビュー・感想・評価

レプタイル -蜥蜴-(2023年製作の映画)
3.0
原題「Reptile」は直訳すると爬虫類
スラング的には卑劣漢という意味もあるそうで
なるほどそういう映画。

本作は一人の女性の殺人事件の真相に迫る物語で
ジャンルとしてはミステリーやサスペンスに
分類されると思うのだが
ルックはすごくホラー感が強く
特に「シャイニング」にすごく近いと感じる。
一点透視図法・ステディカムの多用により
緊迫感や恐怖を演出している。

なんといってもベニチオデルトロで
スターオーラが半端じゃないい。
朴訥とした刑事役で
それこそ見てくれはイグアナのよう。
しかし内に秘める正義感や激情を
熱く発露する姿は本当にかっこいい。
個人的に一番好きな
「ボーダーライン」のデルトロに近いのは
ポイント高い点。

ただ事件自体はこじんまりとしているので
139分はちょっと長い。
何より事件の真相がある程度分かってからが
結構くどくどしている印象。
証拠を集めるまでが刑事の仕事といえば
その通りなんだけどね。

一番シビれたシーンは
そこまでステディカム主体で固定した画作りだったのが
急にグラッときた中での「He's in」のシーン。
定番といえば定番のシーンだけど
そこまでの演出との落差が非常に効いている。
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