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被害者が容疑者となるときのtomoのレビュー・感想・評価

被害者が容疑者となるとき(2023年製作の映画)
3.9
性犯罪やその疑惑の話題になると決まったように「冤罪では!?」と騒ぎ出す人たちが多い世の中なので、是非そういう人に見てほしい。犯罪を取り締まるべき警察に本当にこんな実態があるなら被害届を出すことすらできず、それがまた「本当の話ならなんで警察に行かないんだ、嘘だろう」というセカンドレイプに繋がってしまう。そもそも性被害を訴えるのは相当勇気のいる行動であろうこと、その理由の一端がこのように世間に知れた場合の誹謗中傷や嘘つき呼ばわりであることは意識しておかねばならない。
失礼な発言とは承知だが、本作に出演している被害者が、どちらかと言うと華やかな容姿の人でないことも、なんとも言えない気持ちにさせられる。「まさかあなたのような人を?」的な偏見も影響するのかもしれない。
年単位で本件の調査を重ねたジャーナリストは、盲目的に被害者に寄り添うのではなくプロとして一線を引いて真実を客観証拠から明かそうとしている。彼女にとってほぼ初めての自分で考えた案件のようだが、その心意気でこれからも頑張ってほしい。
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