芸術家の奥さんの苦悩。
才能を存分に発揮してもらうためには
彼の欲望を抑えつけるような事を
してはいけないと
寛大であろうとして、
それが自分には出来ると
たかを括っていた。
「たかを括る」とは
だいぶ意地悪な表現だけど、
自虐を込めてそう言いたい。
やっぱりそれでは立ち行かなくなる。
でも2人はそこで壊れてしまわなかった。
そこを踏ん張れる愛情は存在して、
3人の子供がいて、
家族ができていた。
蓄積したものが爆発したフェリシアが
レニーに
あなたは周りから吸い取っていく。
あなたの周りにいる事は疲れるんだ、
と怒鳴った事は
比喩ではなく本当になった。
病によって若くして亡くなってしまう。
そんな訳はないのだけれど、
どうしてもそう見えてしまう。
誰かの輝かしい栄光の影には、
許されないような犠牲がある、
というか
そういったものが無ければ、
栄光って成し得ないって
言えちゃうんじゃないかと思った。