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マエストロ:その音楽と愛とのOGAのレビュー・感想・評価

1.5
ひとことで表現すると
レナード・バーンスタインに対する死体蹴りネガキャン映画。

というのも、物語ではバーンスタインの作曲家、指揮者としての側面の描写が少なく、彼の不誠実な家族に向き合う姿勢と妻の苦悩に多くの焦点を当てている。
どこまでが事実かわからないが、
彼をこの映画で初めて知る人には、薄っぺらい言葉で愛を語る浮気男というメッセージを第一に受け取りかねない。

物語としてはとても退屈だった。レナード・バーンスタインについての知識がなかったことがひとつの大きな要因だが、予備知識の有無を考慮せずとも、
物語を追う上で必要性を疑う登場人物とシーンが、物語を不必要に複雑にさせていたと感じた。

そして登場人物の会話が本当につまらない。時代設定やリアリティのための演出なのだろうか。可笑しさや笑いを登場人物と共有することができないため、彼らに情が入らない。

映像としては、ユニークなシーン間のトランジション、視覚的に面白いシーンレイアウト、映像美やメイク技術等、視覚的に楽しめる要素が多数あるのだが、ストーリーが退屈で見逃してしまいそう。
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