アリス

マエストロ:その音楽と愛とのアリスのレビュー・感想・評価

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レナード・バーンスタインが指揮をする場面を全身全霊を込めて演技するブラッドリー・クーパーが圧巻で、これはもしかしたらアカデミー賞を取るのでは??と思った。

最近の映画で実際の人物を演じるとき、かなり本人に近付けている。ノーマ・ジーンの半生を描いた『ブロンド』、『ナイアド』…観ていてご本人なのでは?とみまごうばかりだ。今作の年配になったバーンスタインの姿のメイキャップがびっくりするくらい似てたのに驚きを隠せない。技術の向上は素晴らしい。エンドロールでレナード・バーンスタインが指揮する映像が流れるので、ブラッドリー・クーパーの演技がいかに似ているか、是非確かめてほしい。

本作で描かれているバーンスタインは考え方も愛し方も自由でそこが魅力的に映った。が、家族はそんな父、夫の自由気ままさを受け入れられない葛藤を見事に描いている。バーンスタインは何事にも縛られず家族という鳥籠ではなく自由人として大空を羽ばたく鳥であったほうがいい。
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