マツモトタクシー

GOLDFISHのマツモトタクシーのレビュー・感想・評価

GOLDFISH(2023年製作の映画)
4.5
1978年から活動するパンクバンド「アナーキー(亜無亜危異)」のギタリスト藤沼伸一が永瀬正敏を主役(自身の役)に迎えて撮りあげた映画監督デビュー作


1980年代に社会現象を巻き起こしながらもメンバーのハルが傷害事件を起こして活動休止に追い込まれたパンクバンド「ガンズ」

30年後リーダーであるアニマルの不純な動機をきっかけにメンバーのイチが中心となって再結成に乗り出す
しかしリハーサルではバンドとしての思考や成長のズレが浮き彫りになっていく

ためらいながらも音楽に居場所を求めて参加を決めたハルは仲間たちの成長に追いつけない焦りによって次第に追い詰められ、かつてのように酒と女に溺れていく。。






以下ネタバレ


埼玉の団地育ちの幼馴染みで結成された5人組のアナーキー
映画の中ではメンバー名、バンド名は変えているがほぼ実話かなと思う😁

北村有起哉さんが演じたハル
モデルはリズムギターだった逸見泰成(通称マリ)映画のEDで彼に捧ぐとクレジットされていた

彼が亡くなったので追悼と今までの自分達の活動を振り返る意味合いがあったので企画された映画なのかなと思う
(勿論お金も大事だが💰😁)


マツタクは当時小5位だった
矢沢の永ちゃんのコンサートは怖くて大人と行かないとカツアゲされるでと聞いていた
それより怖いとの噂があったのがアナーキー親衛隊😅笑

A吉B作掻き分け~🎵
と歌詞にもあるが永ちゃんより下の新しいパンクの世代でコンテストで優勝していきなりデビュー
昨日までストリートのチンピラだった兄ちゃん達が急にミュージシャンになった感が半端なく不良の間では熱狂的に受け入れられた記憶

世の中では大半の人はニュー・ミュージック主流でそちらを聴いていた
中島みゆき、ユーミン、松山千春など。。

彼等はデビューアルバムで松山千春にもケンカを売っていて「季節の中で」を揶揄する「季節の外で」を収録😅
皇室批判の歌は削除されピー音の入った曲も含んで発売
パンクのアルバムとしてはかなりヒットしたと思う

不良のペチャンコの学生カバンに貼られていたステッカーは当時のアイドルか永ちゃんか横浜銀蝿かアナーキーだった💼笑

その後本家の英国パンク、クラッシュ等はレゲエに接近
彼等も英国で録音したりして新境地を開いていった

この作品の監督でもあるギターの藤沼、ベースの寺岡、ドラムの小林は段々と音楽に目覚めていき演奏能力も向上していく
しかしリーダー格だったマリは余り興味が無かったのか技術面から他のメンバーとの格差が付いてしまい取り残されるようになっていってしまう。。

藤沼、寺岡は他のバンドのツアーメンバーとしても活躍し始めマリはますます薬、酒に溺れていってしまう。。
そして元妻のパーソンズのボーカルのJILLを刺してしまい逮捕、懲役刑に服すことになる

逮捕を受けてアナーキー亜無亜危異からTHE ROCK BANDと改名してアナーキーというタイトルのアルバムを出している

その後、服役から出所してオリジナルメンバー5人でアナーキーとして行ったライブは胸熱🎵
調べると1994に2回、1996に1回行われた

映画はこの後の2000年代以降の話なのかなと推測する



個人的にはアナーキーとローリング・ストーンズには共通点があるかなと感じる
どちらのバンドもオーバー・ドースでリーダー格が亡くなりリーダー不在でも継続された希なバンドかなと思う
奇しくもブライアン・ジョーンズとマリの使っていたギターはリンゴ型で一緒🍎


2018年からマリはオマモリとしてメンバーにクレジット🧿
残念ながらまた活動停止になってしまったけどいつかは見てみたいバンド😀
ファンなので加点1.0です🍫

心の銃を使って戦って行くのさ🎵